I love Yamagata.コグチ(@ilv_co)です。
前回に引き続き、山形県長井市の「フラワー長井線」についてお話しします。
「フラワー長井線が今年100周年を迎える」ということと、「経営状態が厳しく何とかしないとヤバい」ということを、こちらの記事でお話ししました。
前回記事:県長井市「フラワー長井線」100周年!さらに執念で存続を!!
そして私が考える「フラワー長井線存続のための具体策」について、今回の記事で紹介するということでした。
まずは現状分析から
参考資料1:フラワー長井線の収支計画
参考資料2:フラワー長井線収支計画2
いずれもネットから集めた資料なので断片的なものですが、これらを見ただけでもフラワー長井線の経営の厳しさが分かります。
資料1の利用状況の推移を見ると、平成2年から平成22年の20年の間に利用者数が半減しています。
また累積赤字(繰越損失)は20年以上前からのものが積み上がって巨額になっていることが分かります。
この状況で収支を改善させるためには、
ということが考えられます。さらに利用者の割合別に分けて考えると、
①通学利用者を増やす
②通学外利用者を増やす
③通学利用者の運賃を上げる
④通学外利用者の運賃を上げる
となります。
なぜ通学利用者とその他を分けるかというと、両者では鉄道利用の目的が違うため、対策を立てる上でも分けて考えた方が効率が良いためです。
特に通学利用者は、
というように明確な特徴があります。
どの選択肢を取るべきか
経営的に考えれば、利用者数が多くてそのうえ代替手段が無いのであれば、通学利用者の運賃を上げるのがセオリーでしょう。
しかしながら、通学利用者の多くが地域住民であることがこれを困難にしています。
安全で確実な登校が”安価”で利用出来るからこそ鉄道を使うわけであって、料金が上がり過ぎれば鉄道を利用する意味も薄れます。
そうなれば「鉄道を残す必要があるのか?」という話にもなりかねません。
そのため上得意客である「通学利用者の運賃を上げる」という選択肢は取りにくいでしょう。
また「通学利用者を増やす」ということは、少子高齢化の問題が大きく影響します。
既に絶対数が年々減少することが確実であり、『少子化対策』という国策レベルでの対応を必要とする課題が絡むことですので、「通学利用者を増やす」という選択肢も今のところは難しいでしょう。
このように考えると、通学利用者をどうするかよりも、「通学外利用者をどうするかが重要」ということになります。
通学外利用者の中には通勤利用者、地域住民の利用、観光客の利用が含まれますが、一番重要なのは「観光客」です。
なぜなら「観光客」だけが、利用者数・利用額ともに大幅な増加が望めるからです。
特に海外からの観光客の誘引は、国を挙げて対策を考えていることですので、フラワー長井線存続にもこの視点で考えるべきです。
まとめると
「観光客の利用をいかにして増やすのか」
を考えることがフラワー長井線存続のための最重要課題であるということが言えます。
しかしフラワー長井線の存続を考える場合、フラワー長井線のことだけを考えても、解決策はなかなか出てこないと思います。
「問題が起こった同じ次元でものごとを考えていては、その問題は解くことは出来ない!」(アルベルト・アインシュタイン)
それで、どうするのか?
これまでお話してきたことは、実は地域住民の方々はとっくの昔に気づいていて、いわずもがなでしょう。
フラワー長井線でも、数々のイベントを行った結果、観光利用者が少しずつ増えているようですから。
ただし路線の存続を考えるなら、まだまだ観光客数は足りません。
「どうやって観光客を呼び込むか」
全国各地で、みんなこのことに頭を悩ませています。
幸いなことに長井市には、
日本中の注目を集め、海外からの観光客の誘引も期待出来るコンテンツが、ホコリをかぶって眠っています。
これを活用することで観光客の増加、フラワー長井線の存続が期待出来ると、思います。
で、「そのコンテンツとは何なのか」ということですが、
長くなりましたので、次回に続きます。
それでは。I love Yamagata.コグチ(@ilv_co)でした。
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