I love Yamagata.コグチ(@ilv_co)です。
前回は「窓」を例にして、家づくりのいろんな場面で「何を優先するのか選択を迫られる」という話をしました。
(前回記事:暖かい家にするのは簡単!?家づくりはトレードオフ!)
続きをお話しします。
窓(開口部)は、家の断熱性能が一番低下する箇所です。
どうしてかというと、壁・屋根・床には断熱材を入れて断熱効果を高めることができますが、窓はそれができないからです。
そのため、家全体の断熱性能を考えた場合、選択肢は次の3つになります。
- 窓を少なくする
- 窓を小さくする
- 窓の性能を上げる
1番、2番は、窓を少なくしたり小さくして、断熱材をいれた壁の面積を増やすことで、断熱性能をアップさせます。
窓を少なくしたり小さくするコストは、ほとんど気にしなくて良いレベルです。しかし、窓を大きくするとコストアップになることが多いです。
単純に窓を大きくすると、家の断熱性が極端に下がります。それを防ぐために、性能の高い窓を使う必要が出てきます。
10数年前に比べて、断熱サッシや窓の種類は豊富に出ていますが、断熱効果の高いものは、当然、価格も高いです。
つまり、この中で”3番”だけは、建築費が増加します。
そのため、
- 大きな窓のある家
- 暖かい家
- 両方を満たす、ちょっと高額な家
のどれを選ぶか、という話になるわけです。
開口部は、家の耐震性能にも大きく影響を与えます。
窓が大きい(多い)ということは、それだけ壁の面積が少ないということです。
住宅は、壁で支える構造になっていますので、「壁がない」ということは、それだけ強度や耐震性が犠牲になります。
大きな窓や、開放的な空間をつくることは、構造上、不利な面があるわけです。
しかし、コストアップを覚悟すれば、これも両立が可能です。
ここでもまた、
- 大きな窓のある家
- 地震に強い家
- 両方を満たす、ちょっと高額な家
のどれを選ぶか、という話になります。
このように要望の全部をいっぺんにかなえようとすると、建物は高額になってしまうことが多いです。
でも、優先順位をつけて「ゆずっても良いところ」をゆずれば、コストをかけなくても、満足度の高い家づくりは可能です。
この続きは、また次回にしますね。
それでは。I love Yamagata.コグチ(@ilv_co)でした。
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