I love Yamagata.コグチ(@ilv_co)です。
もしかしたらあなたは今、こんな状況で悩んでいませんか?
住宅会社の営業マンと商談中のあなた。
「今週末には見積もり出してくれるって言ってたなあ」
間取りもだいたい決まりました。後はこの家がいくらになるのか・・・。
あなたは、先週の打ち合わせで営業マンが言っていた
「今月は当社の決算月なので限界までサービスできます!」
という言葉が気になって仕方がありません。
手元にあった自動車販売のチラシを、ふと見ると、
『大決算キャンペーン』の大きな文字が目に飛び込んできました。
「こっちも決算か。決算月の契約ってホントに得なのかなぁ?」
決算に合わせてキャンペーンをするのはどうして?
そもそも決算とは
会社が一会計期間における収支を計算・報告すること。決算によって「いくらかけて、いくら儲けたか、会社の財産の内訳はどうなっているのか」を明らかにする。最長でも一年間に一度は決算を行う必要がある。(ナビゲート ビジネス基本用語集)
という会計のルールです。
「いくらかけて、いくら儲けたか」をはっきりさせるのが、決算。
決算内容の良し悪しによって、株主や金融機関からの会社の評価が決まります。
ですから会社は、少しでも売り上げを積み上げるためのラストスパートをかけます。
多少無理してでも(利益を削っても、日程的に厳しくても)決算までに売り上げを積み上げたいのです。
減量中のボクサーのように。
健康診断を2週間後に控えたお父さんのように。
それが、
「今月は当社の決算月なので限界までサービスできます!」
という営業マンの言葉や
「大決算キャンペーン」チラシとなって表れます。
でも、疑問に思いますよね。
決算月に住宅建築の契約をするのが本当に得なのか、どうか。
それを知るためには、次のことが分かっていないと本当のところは分かりません。
会社と上司と営業マン
会社は組織で成り立っています。
決算月を良い成績で終わらせる、という全社共通の目標のもと、本社・支社・管理者・営業マン…がそれぞれの立場で(それぞれの損得勘定で)仕事に取り組みます。
ここでキモとなるのが、決算月とは言えそれぞれの立場で仕事に取り組むということ。
どういうことか?
全社的な目標は1つでも、支社は支社の成績が、管理者は管理者の成績が、営業マンは営業マンの成績がそれぞれ問われます。
そしてその成績が、給料や査定や、今後の配属先などに影響を与えます。
たとえば・・・
いま絶好調の売り上げを上げているA支社の支社長と、全国ビリのB支社長では置かれている状況が違います。
何となくイメージできますよね。
ビリの支社長は何とかしてでも売り上げを上げないとヤバイ、ということは誰が見ても明らか。
では、どちらの支社の方が、値引きやサービスを多くしてくれると思いますか?
A支社長?
B支社長?
これの答えは・・・
誰も分かりません。
なぜなら、支社長の成績を決める判断基準が部外者では分からないからです。
限界まで利益を下げて契約するより、契約件数が少なくても、利益を確保したほうが良い評価をされるかもしれません。その逆かもしれません。
もしかしたら、決算月の前の月には既に評価が決まっていて、決算月にいくら売り上げを上げても状況が変わらないのかもしれません。
もしかしたら、絶好調のA支社には「頑張っているから、今月は大サービスOKです」と本社から指示が出ているかもしれません。
もしかしたら、絶不調のB支社には「今月は大サービスOKにしますから、頑張ってね」と本社から指示が出ているかもしれません…。
こういったことが支社長だけでなく、その下の管理者や営業マン、それぞれに起こります。
さらに言えば、決算が終われば、期が変わって1年のスタートを新たに迎えることになります。
扱っている住宅の設備内容が変わったり、部材の価格が上がったり下がったりするかもしれません。
自分を取り巻く状況も変化します。
新たな配属先、新たな上司、新たな給与制度…など。
今までとは状況が一変することもあります。
近い将来、自分の状況が大きく変わるということを想定しながら、仕事をするわけです。
その時、それぞれがどんな判断をするのか?
そんなの分からないし、考えても仕方ないですよね。
そもそも論
そもそも不動産は自動車などと違って、唯一無二の存在。
つまり「1点もの」です。
間取りや設備が同じでも、建てる場所次第で金額が違います。
特に注文住宅の場合は、商談している段階では存在すらしていませんし、
この住宅が通常いくらで建てられるかという「定価」がありません。
こういったことを踏まえれば、、、
「決算だから得」かどうかを部外者が判断することは、ほぼ不可能と言えます。
大事なこと
実際に「得かどうか」ということより、もっと大事なことがあります。
あなたを担当している営業マンが
「今月は当社の決算月なので限界までサービスできます!」
って言うんだったら、その言葉を信じれたほうが幸せということ。
家の購入は大きな決断です。
ですから『気持ちよく決める』ということが、結構大事なことだったりします。
お金や日程のことは多少無理できても、気持ちは無理がききませんからね。
ではまた。
追伸
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